科学との融合:しなやかに生きる

ゆっこ

2013年09月17日 01:16

先日「脳科学と仏教の対話」という内容の番組を耳にする機会があった。私たちの脳が、私たちの心を支配しているという。そして脳は人に錯覚を起こさせることがあり、脳の機能すべてを信じてはいけない。そして、私たちは、脳が錯覚することもあるということを認識する必要があるという。また、脳が、私たちをコントロールしているために自分の意志では変えられない自分もあるということだ。もちろん変えられる自分もあるが、変えられない自分もあることを認識する必要があるという。仏教の諸行無常ということも人間の脳の働きとつながっているという。つまりこの世のものは常に変化してとどまるものはないという教え。そして、人間の考えや心が変わりゆくというのは、私たちが脳によって支配されているからと考える。このように自分自身ではどうにもならないこともあると認識するだけで、ずいぶん気持ちが楽になるような気がする。もちろんだからといって、自分の意思も持たずに流されて生きるということではない。自分の意志や気持ち、心をしっかり持ちながらも自分で変えることができないこともあるということを認識しているということだ。「心の錯覚」も生じえることを意識していく。このように科学と仏教を融合して考えることにより、生き方というものを多面的にとらえ、もっとしなやかに生きていけるような気がする。

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