まてないの
今日の新聞にヨシタケシンスケ作「まてないの」という本の紹介があった。そこには「待てない」というのは圧倒的に子どもの領分だが、この絵本を読むうちに「ほおが緩みっ放しになる」とあり、それは「子ども心が加速度的に解放されていくから」という事が書かれていた。そして思わず笑ってしまったのは、その絵本の中の一シーンでまだ言葉ができずに「ぶあ~・ゔあ~」とバタバタ手足を動かしている乳児の絵とともに「いいたいことがたくさんあるの。ことばをおぼえるまでまてないの」と。これを見てまさに1歳児の我がEnkelの姿が浮かんだ。とにかく待てないのだ!彼の場合は、ごはんが。娘がボールにご飯とおかずを混ぜ始めるのを目にするやハイチェアーから身を乗り出して手を伸ばし、いすから落ちそうになる。そして大きな声で泣いて「あ~!う~!」と催促!娘が「今、冷ましているから、もう少し待ってね~」と言っても無駄!待てないのだ~。私たちは大人になるなかで、「待つこと」を学び、今も生活の中で電車を待つ、人を待つ、レストランの食事を待つ、試験の結果を待つ・・・考えてみると確かに待つことだらけ。私の探し物ももしかして出てくるのを待つ???そう考えてみると「待たない」という行動は皆無に思えてくる。確かにこの絵本は、そんな「待つこと」に慣れた、あるいは強いられた私たち大人にとっては、「待たなくてよい」という世界の中で心が解放されていくのかもしれない。是非手に取ってみたい絵本だ!でも「待つこと」はマイナスばかりではなく、「待つこと」によってそれを手にしたり、実現されたときの喜びや感動もひとしおであろう!「待てないの」という気持ち。なかなか、奥が深い!!
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