「ドイツを知る」は「日本を知る」

ゆっこ

2012年06月24日 23:56

先日「ドイツ人の知りたい日本」というワークショップに参加した。講師はドイツに30年在住なさり、現地の大学で日本語を教えていらっしゃる先生。ドツ人にどのように日本の日常を説明していくのか。その背後にある文化の違いは?
「なぜ日本人は残業をするのか?」「なぜ日本人は大学で勉強したのとは違う分野の会社に就職するのか?」「なぜ、普段は控えめなのにカラオケではあんなに感情をこめて歌うのか?」など本当に様々な質問があり、それにグループで話し合い、答えていくというワークショップ。日本人の私たちも皆答えがいろいろ。
日本人でも年代、性別、育った環境により答えは、さまざま。また、答えるには、ドイツと日本の文化、社会の仕組みなどあるゆる要素が考慮されなければならない。
一つの決まった答えはない。
「ドイツ人の質問に答える」ことは日本をもう一度見つめなおすことにつながる。今回のワークショップはわたしにとって、むしろ「日本を知る」ワークショップだった。
そしてひとつ心に残った先生の言葉がある。それは、「なぜ日本の店員はあんなにお客さんに対して親切なのか?本当に心がこもっているのか?」という質問に対して参加者の多くが、「あれはマニュアルに従っているだけで本心からではない」と答えた。
そして先生は、「あれは本心からではありませんが、丁寧な応対をされてとても気持ちがいいです。嘘でもうれしい!!」とおっしゃった。
私も日本に帰国して、どうもあの心のこもっていないようなマニュアル通りの応対の仕方があまり好きでなかった。でも先生のようにポジティブに受け入れればいいんだと納得。これからは楽しんでみようとおもった。
違いを受け入れ、楽しむ。そんなしなやかな心をもった生き方を先生から学んだ1日だった。

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