たまりば

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2023年03月02日

ドイツ在住日本人高齢者の介護ケアは?

Hi, everyone!

こちらドイツでも少子化・高齢化が大きな問題になっています。先日、本屋さんの一角で「高齢者と時間を過ごそう!」という内容のパンフレットを目にしました。これは、市の青年課のプロブラムの一環で若者たちが高齢者の家を訪問したり、散歩や買い物、あるいは病院に同行したり、文化的イベントに一緒に出掛けたりして、高齢者たちをサポートしようというものです。若者たちと高齢者を繋ぐ。とても素晴らしい試みだと思いました。そのようななかで、今日は、ドイツ在住の日本人高齢者に少し目をむけてみたいと思います。ここデュッセルドルフは、日本企業も多く駐在員家族を含め多くの日本人が暮らしていますが、永住の日本人ももちろんいます。歴史的にみると1950年代には多くの日本人が炭鉱や企業の仕事など新天地を求めて当市にやってきました。(なお、デュッセルドルフと日本人との歴史的つながりについて興味のある方は、こちらの本を参照してください。「グローバル化時代の海外日本人社会」お茶の水書房2021年 第4章に執筆しました。)そして当時の日本人の多くが今、80代、90代と高齢化し、日本と同様認知症や介護問題などに直面しています。そのような状況のなかで、日本人の有志たちが、日本人高齢者たちをサポートする会や相談窓口などを立ち上げ、積極的に活動しています。その中の一つ「チームオレンジ・ドイツ」は、ドイツに住み、日本語を母語とする人たちが、日本語で介護やケアを受けることができるように活動する公益法人です。高齢者福祉に対する情報発信や相談、要介護者の訪問ボランティアなどを行なっています。いくらドイツに長く住んでいるとはいえ、日本人の高齢者たちにとって母語でいろいろなサービスを受けられるのはとても心強いことだと思います。先日、ドイツに40年程暮らすご両親がいらっしゃるお嬢さんとお話をしたのですが、特にお父様は、日本語で介護を受けたい、という強い希望をお持ちだそうです。もちろん言葉の面ではドイツ語でも全く不自由なことはないと思いますが、やはり日本語の言葉の響きの柔らかさに安心感を覚えるからだということでした。又認知症になったときには、母語しか出てこないケースもあるという話も聞きました。海外で高齢化を迎えることはまた、母国日本にいることとは違う難しさもあると思います。ドイツでも介護士の人手不足が深刻で、外国人への滞在資格も簡易化する方向にあります。ましてや、日本人の介護士となると大変少なく、需要と供給がなかなか合わないという状況です。日本国内だけでなく、海外に暮らす日本の高齢者たちも安心してケアーを受けれるような取り組みがこれから進んでいくことを望みます。
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    Posted by ゆっこ at 03:05│Comments(0)ドイツ
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