2024年11月13日
読書の醍醐味!!
今、ジョン・スタインベックの『怒りの葡萄』を読んでいる。そのきっかけは、9月のアメリカの旅の途中に、彼の生まれたカリフォルニア州サリナスの町、そしてスタインベックセンターを訪れたことに始まる。小説は、厳しい日照りと砂嵐に見舞われたオクラホマの農民一家が、土地を失い、ユートピアを求めて新天地カリフォルニア州を目指す旅を鮮明に描いている。自分自身ももっと短い距離であるが、厳しい暑さ、そして砂漠地帯のアリゾナ州からカリフォルニア州へと車で移動したわけだが、途中の景色は、延々と続く乾いた土、砂山、そして焼けつくような暑さ。もちろん車での移動中は、車内クーラーがあり、快適だが、小説の舞台は、1930年代、小作農ジョード一家は今にも止まってしまいそうな改造トラックに家財を詰め込み、自分たちも車内でぎゅうぎゅうになりながら、そして野宿しながら、オクラホマからカリフォルニア州を目指して旅する。その過酷さは、想像に絶する。途中、9月の旅で自分たちが通ったルート66や砂漠にある町ニードルズなどが登場する。小説を読みながら、ニードルズの40度をとうに超えるあの乾燥した恐ろしいほどの暑さがよみがえる。カリフォルニア州への何千キロという旅は、ジョード一家にとってどれほどつらい大変な旅であっただろうか。今回の経験から、小説やエッセイなどその舞台になった土地や町を訪れ、自分の目で見て体感することにより、その作品をより身近に感じ高揚感を味わうことができることを実感。これこそ、読書の醍醐味!まだ上巻を読み終えたばかり。下巻を読みたくて、今、うずうずしている!!

ニードルズの町を出てhighwayでカリフォルニアへ向かう。延々と続く乾いた砂山の風景。途中、とてつもなく長く連結された貨物列車に遭遇した。

ニードルズの町を出てhighwayでカリフォルニアへ向かう。延々と続く乾いた砂山の風景。途中、とてつもなく長く連結された貨物列車に遭遇した。