2023年10月11日
芸術の秋:単純に絵を楽しむ?
先日、ラジオで日本美術史の大学の先生が、絵画の楽しみ方のお話しをしていました。そのお話のなかで、聞いていて、とても気持ちがすっきりしたことがあります。それは「単純に自分が気に入った絵画を楽しむ」ということです。つまり、評判の展覧会に行き、素晴らしい作品といわれているものを目にしても、自分の中であまりピンと来なかったり、感動しない時もあります。そんな時、なぜ、この絵はこんなに脚光を浴びているのかな、とふと違和感を覚えることがあります。なんだか、落ち着かないような、自分の中に絵画を見る目がないような・・・・でもその先生は、自分がいいと思ったものがいいんです!と言い切っておられました。その言葉に救われた??絵画展に行っても、自分の心の中にすーっと入ってきたり、強い衝撃を与える作品は、いわゆる話題になっている作品ではなく、別の作品ということがしばしばあります。でもそれでいいんだ、ということを押してもらったようで気持ちが楽になりました。そしてその先生は、美術展だけでなく、小さなギャラリーに行くことも勧めていました。実際に買うのではなくてもこの絵を買いたい、という気持ちをもってみていくと自分に合った絵が見つかるそうです。さらに絵画に多く触れることにより、自分の中に絵画を見る目ができ、楽しめるようになるというお話でした。これからは、注目の絵画展のみでなく、いろいろな場で絵画に触れていき、自分のお気に入りの作品と出会えたらと思います。

テネリフェ諸島の街の小さな絵画館で見たプエルトリコ出身の画家の絵。タイトルなし。心に残る絵の一つです。

テネリフェ諸島の街の小さな絵画館で見たプエルトリコ出身の画家の絵。タイトルなし。心に残る絵の一つです。